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恋ばか

第12章 ~崩壊~

あの日から3ヶ月…

あれから、父さんが俺に接触してくる事はなかった。

最初の頃は、怖くて怖くて…
外に出るのが嫌になってしまった。

…昔、俺が家出した時、父さんは学校から帰る途中の俺を捕まえて、家に監禁した事があった。

当時の記憶が鮮明に蘇ってきて…

あの時、父さんは必死だった。

俺を、自分のモノにしようと…

監禁されて三日目の夜、父さんは部屋に入って来て、3ヶ月前に起こった事と全く同じ事をした。

俺を愛おしそうに抱きしめて、優しく…声をかけてきた。

『愛してるよ。 杏。』

と…

ただ、3ヶ月前と唯一違ったのは、父さんが俺を抱こうとしたという点だけだ。

父さんは本気で俺を抱くつもりだったのだろう。

俺が信頼していた三神が部屋に入ってこれないようにドアに鍵までかけて、邪魔が入らないようにしていた。

ベッドに押し倒されて、激しく抵抗しても、父さんの力にかなう筈なくて…

必死に三神を呼んでも、鍵が掛かってて部屋に入れないし…

俺が諦めかけたその時、三神がドアを蹴破って助けに来てくれたから助かったものの…

もし、三神が居なかったら…

そう考えるだけで悪寒が走る。

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