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恋ばか

第17章 ~新しい恋人~

号令がかかり、全員が席を立つ。

「「おはようございます。」」

「はい、おはようございます。」

カズの合図で席につく。

「小泉君はどうしましたか? 知ってる人はいませんか?」

そういえば、斜め前の席が空いている。
隣に座っている境も、不思議そうに空いている席を見ていた。

「ふぅ…後で確認しておきますか。」

カズは名簿にチェックを入れると急に笑顔になった。

「さて、今日は嬉しいお知らせがあります。」

クラスが少しざわつく。
女子なんか、目をキラキラさせてカズの言葉を待っている。

「桜木留架君が登校してきてくれました。」

「!!」

カズがそう言うのと同時に、教室に留架が入ってきた。
教室が一気にざわつく。

しかし、それは留架が学校にきた。という理由だけではなかった。

「なんで…?」

俺はもちろん、境もカズも混乱してしまった。

「空…?」

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