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恋ばか

第17章 ~新しい恋人~

考えてみれば、俺はつくづく最低な男だと思う。

薬を盛られただけで恋人の弟を抱き、一番大切な人を傷つけてしまった。

留架は殴られても、襲われそうになっても、俺を責めずに笑ってそばにいてくれた。

なのに俺は、留架に何もしてやれなかった。
傷つけるばっかで…

留架が俺の隣にいるのが当たり前になっていた。
失って初めて、留架の大切さがわかった。

留架がいない事が、こんなにつらいなんて…

そこで、俺の思考を遮るようにチャイムが鳴る。
と、同時にカズが教室に入ってきた。

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