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恋ばか

第3章 ~悪夢~

「う…ん…」

ここは…?

たしか、屋上で境と別れた後…亮に連れられて、保健室に来たんだっけ?

そこで亮と…

思い出して、顔が真っ赤になる。

亮のやつ……あんなことまで…………
絶対仕返ししてやる。

心の中で漁に復讐を誓い、あたりを見回す。

あの後、気を失ってしまったのか…

「今…何時だ…?」

携帯を探すと、枕元に置いてあった。

今気づいたが、服もちゃんと着ている。
亮が着せてくれたようだ。

時刻は午後2時ピッタリ。
あと10分ほどで授業が終わる。

この時間は確か数学で…
次はたぶん美術で移動だから…

この時間の授業が終わったら、ここから出て、クラスの奴らと合流するか…

そう決めた時、「ガラッ」っと誰かが保健室の扉を開ける音がした。

(ヤベッ!!)

反射的に寝たふりをする。

(もしかして、亮かな…?)

「留架…いるのか…?」

しかし、聞こえた声は想像していた人物の物ではなかった。

(境!?)

保健室にやって来たのは、亮ではなく、境だった。

…ヤバい。 あわせる顔がない…

境はどんどんこちらに近づいて来る。
そして、俺が寝ているベッドのカーテンを開け、横まで来てしまった。

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