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恋ばか

第21章 ~告白~

「空との婚約を解消する代わりに、留学するって。」

「交換条件ってこと?」

交換条件…ね…

「まあ、うん。 でも、俺にとってはその方が都合がよかった。」

だって…

「つらいんだ。 あの二人を見てるのが…全部思い出したら、亮との思い出があの二人に被って…亮が俺以外の人の隣にいて笑ってるのを見るのが…」

さっきも…

亮が春架を抱き寄せてるのを見て、泣きそうになった。

「…わかった。 留架が留学する理由もわからなくはないし…」

境の言葉に、カズも頷いた。

「それで、どれくらいの間向こうに行くの?」

「たぶん、3年~5年くらい…」

「ふ~ん。」と境は頷くと、にっこり笑った。

「まあ、もう二度と会えないわけじゃないしさ。 夏休みとか、そっちに遊びに行けばいいし。」

「そうそう。」

そう言って、笑い合う。

「…二人にお願いがあるんだ。」

「なに?」

二人を真っ直ぐ見つめた。

「今の話を、春架にしないでほしい。 春架には、笑っててほしいから…」

「いいよ。 わかった。」

「うん。 約束する。」

「ありがとう。」そうお礼を言えば、二人は優しく微笑んだ。

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