テキストサイズ

恋ばか

第21章 ~告白~

「まだっ…だって…っ…ぅ…」

「春架…落ち着いて…」

亮は泣きじゃくる春架を抱き寄せると、俺に目配せしてきた。

「…わかりました。」

亮と春架が出て行ったのを確認し、境達と向き合うように座る。

「理由…それだけじゃないでしよ?」

「え?」

境を見れば、悲しそうに笑っていた。

「何年お前と一緒にいると思ってんだよ?」

「っ…」

この二人に…秘密を作りたくなかった。

「……思い出したんだ。 亮のこと、全部…」

二人を直視できず、顔を伏せる。

「この間、頭痛のせいで倒れた後、亮と約束したんだ。 『これで最後にしよう。』って…」

「…留架…」

―もう、この恋は終わったんだ。

「そんな時、お祖父様から連絡があって…」

「それで留学を?」

「…うん。」

お祖父様との話も、全部話すことにした。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ