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恋ばか

第4章 ~好きな人~

そう言い、立ち止まって、心配そうに俺の顔を覗き込んでくる。

俺はというと、亮を直視できず、顔を伏せてしまった。

そんな俺を見て、亮は「クスリ」と笑うと、再び歩き出した。

しばらく沈黙が続く。

「……」

「……」

(気まずい…)

俺は沈黙を破るように、口を開いた。

「ごめん…」

「ん?」

亮の優しい声が降ってくる。

「気ぃ遣わせちゃって…」

「別にいいよ。 それにさ…」

「?」

不思議に思って顔を上げると亮の顔が目の前にあった。

そして、気が付いたら、亮に触れるだけのキスをされていた。

「っ!?」

唇が離れると、亮は言葉を続けた。

「恋人に気を遣うのは当然だろ?」

「っ…///」

「かぁっ」と顔が赤くなるのがわかった。

亮は満足そうに微笑むと、校舎から出て、裏門に向かって歩き出した。

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