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恋ばか

第5章 ~過去~

ー40分後ー
俺は亮の腕の中で呆然としていた。

(亮って、こんなに金持ちだったんだ…)

あの後裏門に行ったら、待っていたのは、一台何百万もする高級車だった。

桜欄学院は国内トップクラスの学校だからやはり、通う者はそこそこの金持ちだ。
事実、俺の親も大手企業の社長である。

だから、車を見た時は少し驚いたぐらいだったのだが…

さすがに、こんなでかい家を見たら、言葉が出ない。

(ホワイトハウスみたい…)

俺が圧倒されていると、亮が声を掛けてきた。

「入ろっか?」

「あっ、うん。 お邪魔します。」

亮が玄関を開けると、俺はさらに驚く事になった。

ドアを開けた瞬間、使用人達が一斉に声を掛けてきた。

「「お帰りなさいませ。 坊ちゃま。」」

「あぁ、ただいま。」

亮は軽く返事をすると、俺を抱えたままスタスタと階段を上がっていく。

すると、執事らしい男の人が声を掛けてきた。

「坊ちゃま。そちらの方は?」

「あっ、すみません。 俺、亮君のクラスメートの桜木留架です。 突然押しかけてすみません…」

(うわっ…カッコいい…)

慌てて挨拶すれば、俺を見る目が少し優しくなった

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