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恋ばか

第5章 ~過去~

「そうですか…それで、今日はどのようなご用件で?」

「今日は留架は泊まっていく。」

この質問には亮が答えた。

「お泊まりになられるのですか?」

執事さんは驚いていている。

「あぁ。」

(…なんでそんなに驚くんだろう? 友達が泊まりに来る事だってあるだろうに…)

「かしこまりました。
では、お部屋をご用意しましょう。」

「いや、部屋は用意しなくていい。」

執事さんは驚いた顔をして、聞き返してきた。

「…と、申しますと?」

「留架は俺と一緒に寝るから、部屋は用意しなくていい。」

「…承知しました。」

そう言って、去って行った。

亮は再び歩き出し、階段を上って長い廊下をしばらく進むと、ある一室に入った。

「亮…ここ…」

「うん。 俺の部屋。」

白を基調とした家具が置いてあり、きれいに整頓されていた。

しかし、俺が真っ先に思ったのは…

「広っ!!」

そう…かなり広かった。

「そう…?」

亮は「普通でしょ?」という顔で見てくる。

「いや…かなり広いし…たぶん、俺が住んでる部屋よりも広い…」

「住んでる部屋…?」

亮は不思議そうにこちらを見てきた。

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