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恋ばか

第35章 ~おまけ2~

『もしもし?』

「あ、先生。 お久しぶりです。 桜木留架です。」

ちょうど休憩中だったのか、先生はすぐ電話に出た。

『桜木様…?』

「はい。 リチャードの従兄弟です。」

リチャードの名前を聞いて、先生は俺のことを思い出したらしい。

『ああ、あの時の!! お久しぶりです。』

「お久しぶりです。 今日は、先生にお願いがあってご連絡したんですが…」

もちろん、先生が俺の希望を叶えてくれるかはわからない。

でも、今はこの人に頼るしかないのだ。

『お願い…ですか?』

「えぇ。」

先程のように、俺は先生に鏡夜のことを話した。

『なるほど…』

「お願いできますか? お礼はいくらでもします。」

多忙な先生だ。

もしかしたら、無理かもしれない…

『わかりました。 その話、引き受けましょう。』

「本当ですか!?」

先生の言葉に、思わず立ち上がりそうになった。

『えぇ…しかし、難しい手術になりと思われます。 費用の方が…』

「それに関しては大丈夫です。」

そのために、株で資金を稼いだんだ。

「ただ、どのくらいの費用がかかるのか、大体でいいので教えていただけますか?」

『そうですね…多くて、五千万位ではないかと。』

五千万か…

大丈夫。 全然足りる。

「わかりました。」

『いえいえ。 それと…一つ条件があるのですが。』

条件?

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