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恋ばか

第5章 ~過去~

「ん~…そうかもしれないけど…俺はそうなんだったら、亡くなったお母さんの分まで生きなきゃダメだと思うよ?
留架が後悔してるなら、なおさらね。 亡くなったお母さんの前に未来はないけど、留架の前にはあるんだからさ。
少しでも明るく、楽しく生きた方がお母さんも喜ぶと思うよ?」

優しく笑いながら、そう言ってくれた。

俺は救われたような気がした。

絶望的だった俺の未来を明るく照らしてくれた。

嬉しくて涙が溢れてくる。

「留架…」

「…っ?」

顔を上げると亮が優しく笑いながら、こちらを見つめていた。

「全部話してくれて、ありがとう。」

亮はそう言って、優しくキスしてきた。

「んっ…亮…ッ…」

「留架…」

亮の手がワイシャツの中に入ろうとした時…

「失礼します。」

さっきの執事さんが入ってきた。

「坊ちゃま、ご夕食の用意が整いました。」

「…わかった。今行く。」

「失礼します。」

そう言い、出て行った。

「チッ…黒澤め…間の悪い…」

執事さんが出て行くと、亮が小声で文句を言った。

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