
恋ばか
第37章 ~お慕い申し上げます~
『俺が…本当のセックスを教えてやるよ。』
あれは…どういう意味だったのでしょうか。
『……晃一…』
それに、私のことを名前で呼んだのは、一体…
「おい。」
「!!!」
留架様と仕事の話をしていたら、後ろから声をかけられた。
「ニ…ック様…」
声の主は、先程まで身体を重ねていた方で…
「珍しいね。 ニックから三神に話しかけるなんて。
なんかあった?」
「……別に…なにも。」
今、この部屋にいる全員が、私とニック様に注目している。
つまりは、亮様やリチャード様もいらっしゃるわけで…
(腰…大丈夫か…?)
「っ!!///」
な、なにを…
(あれでも手加減したから。 次は覚悟しておけよ。)
つ、次って…
「ニック?」
「ちょっと出てくる。 夕飯までには戻るから。」
「え、あ…うん。」
「………///」
顔に熱が集中するのがわかる。
なんですか? これは…
「おい。 見送りくらいしろ。」
「あ、は、はい。」
どうしよう…今…
「俺も出かけようかなぁ…ニックがいなくなったら、留架いちゃつき始めそうだし。」
少し、期待してしまった。
「そんなことするわけないだろ!!」
「よくわかったね。 リチャード君。」
「亮!!」
『ゆっくり…じっくりとな。』
やはり、あれは…
一度では済まないということでしょうか。
