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恋ばか

第37章 ~お慕い申し上げます~

「!!?」

「!!」

え…?

「んっ!?」

ニック様!?

どうして…

「ニック様!? なにを…」

「お前が可愛いこと言うからだろ。」

可愛いこと…?

「こらニック!! なに勝手なことをしているんだ!! 晃一が言ったのは、お前ではなく私のことに決まってるだろ!!」

「「エロ親父は黙ってろ!!」」

「「…………」」

「?」

配達員の彼は、頭に?を浮かべて首をひねっている。

英語がわからないのだろう。

「お前ら、父親をもっと敬わないか!!」

「「お断りに決まってるだろ!!」」

うーん…はっきりさせておいた方が、後々いいのだろうか。

「三神…この際はっきりさせれば? 三分に一回この調子じゃ、正直面倒くさいし。」

「はい、わかりました。」

留架様の言葉に背中を押され、私はロバート様と言い合いをしているニック様の腕を掴んだ。

「? どうした、晃い…」

「「!!」」

ふふふ。

ニック様が驚いて固まってしまったな。

珍しい。

「なっ…///」

あ、赤くなった。

少し可愛いかも…

「はは。 三神もやるな。」

「今のキスは、二人には効果抜群だったね。」

ニック様もこんな顔なさるんだな。

初めて見た。

「ふふふ。 年下の恋人に翻弄されっぱなしなのは、悔しいですからね。」

「……………参った。」

私をこんなに翻弄するのは、この方くらいだが。

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