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恋ばか

第37章 ~お慕い申し上げます~

「…あいつ…殺す。」

「り、亮…ちょっと落ち着いて…」

完全にご立腹なされてるな。

なかなか面白い。

「ちなみにですが…」

「「?」」

胸ポケットから手帳を取り出し、あるページを開いた。

「留架様は二箱。 亮様は四箱。 春架様は二箱。 空様は三箱。 境様は二箱。 黒澤さんは…」

みなさん恐ろしい数字だ。

「六箱分のお手紙が届いております。」

「はぁ!? なんで俺がカズに負けてんの!?」

黒澤さんのラブレターが一番多い理由。

それは…

「黒澤さんの場合ですね…女性だけでなく、男性からも大変おモテになるので、そこで差がついてしまったのではないかと。

亮様の場合は、九割九分女性の方からのお手紙ですから…」

ついでに言っておくと…

留架様と春架様へのラブレターは、九割…というか、ほぼ全て男性から。
境様は女性から。

空様は八割女性。二割男性。

亮様は先程も言った通り、九割九分女性。

黒澤さんの場合は、六割女性。四割が男性。

「結局、みんなそこそこモテるけど…カズは異常ってことね。」

「境兄ちゃん、ライバル多いね~。」

何故私がそんなことを知っているのかというと…

本人に渡す勇気はないから家に送る。
       +
しかし、留架様と亮様以外は読まずに捨ててしまう。

=小原家に送られてくる。

捨てられないし、運がよければ読んでもらえるかも…

という期待の下、この家にラブレターが大量に送られてくるのだ。

「「三神、全部燃やしておけ。」」

「かしこまりました。」

中には、悪質なものもある。

捨ててしまっても問題ないだろう。

読んでほしければ、本人に直接渡せという話だ。

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