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恋ばか

第37章 ~お慕い申し上げます~

「そんな…結婚だなんて…///」

「お二人の結婚式、早く見たいなぁ…」

「!!」

静香様が留架様にいじめられているのを眺めていると、胸ポケットに入れている携帯が振動した。

電話…?

「小内君、ちょっとお願いします。」

「わかりました。」

この場を小内君に任せ、廊下に出る。

……見覚えのない番号…

もしかして…

「はい、三神です。」

『あ、あの!! え、えっと…その…』

さっきの配達人の彼か。

『昼休みになったので…お電話してみたんですけど…』

「わざわざすみません。 少し…お話ししたいことがありまして。」

意外に連絡が早かったな。

夜にかかってくるかと思っていたが。

「電話では説明しずらいので、出来れば直接お話ししたいのですが…」

『え、あ…そうなんですか? えっと…いつ伺えばよろしいですか?』

「来ていただけるんですか?」

どこかで待ち合わせでもしようかと思っていたのだが…

『えぇ。 もちろんですよ。』

「すみません。 では、明日はどうです?」

明日なら忙しくないだろう。

……………おそらく。

『明日は…午後はずっと空いてます。』

「そうですか? じゃあ…三時に来ていただけますか?」

留架様も出掛けられる予定のはず。

『わかりました。 じゃあ、三時に。』

「すみません。 お願いします。」

ふぅ…彼なら…私の期待に応えてくれるはず。

「戻りますか。」

携帯を胸ポケットに入れ、部屋に戻ろうとドアノブに手をかける。

「!!」

その時だった。

「きゃっ!!」

「!? 静香さ…!?」

勢いよく扉が開き、静香様が飛び出して来たのは。

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