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恋ばか

第37章 ~お慕い申し上げます~

「へぇ~、写真よりもずっと綺麗な人だね。」

「え、あの、もしかして…」

留架様にお会いするのは初めてか。

…というか、留架様…逃げて来られたな。

「入って入って。 話聞きたい!!」

「え、ぇえ!?」

逃げる口実か。

留架様らしいな。

「わぁ~!! 綺麗な人だね!!」

春架様もいらっしゃったか。

空様と一緒にいたくないのか、それとも…

「こんにちは!!」

「あ、えっと…初めまして…清水静香といいます…」

留架様を逃がさないためか。

「とりあえず、中に入って。 北条様もよかったらどうぞ。」

「はい。 失礼します。」

後者だな。

留架様の腕を掴んで離さない。

「へぇ~…実物の方が綺麗だな。」

「「だな。」」

話題が静香様に移ったのに安心したのか、空様の表情が若干緩んでいる。

「ほら、伯父さんとリチャード退いて。 場所空けて。」

「「はいはい。」」

お茶でもお出しするか。

「どうぞ。」

「ぁ、ありがとうございます。」

「すみません。」

そう思ったら、小内君が素早くお茶を出してくれた。

さすがだ。

「あ、自己紹介しましょうか。 俺は桜木留架。 こっちは弟の春架です。」

「こんにちは。」

ちなみにだが…

静香様も北条様も、留架様達より年上。

「俺は小原亮。」

「俺、五十嵐境。 これは執事(兼恋人)の黒澤一臣。」

「よろしくお願いします。」

残りの人の紹介は、長くなるので省こう。

とりあえず、全員の自己紹介が終わった。

「…で、早速で失礼なんですが…いつご結婚なさるんですか?」

「ぐっ!!」

「けっこ…///」

さっきの光景と同じことが起きてますね…

「北条様、大丈夫ですか? こちらをお使い下さい。」

「あ、りがとう…っ…ございます…」

むせる北条様に、タオルを渡す。

今日お付き合いを始めたばかりだというのに…ご結婚の話を持ち出されるとは。

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