
恋ばか
第39章 番外編~温泉旅行~
「「わーー!!」」
「おー、結構いい感じの所じゃん。」
「さすが。 三神君はセンスがいいね。」
さて…
前章から、少し時間が経ちました。
「「温泉だー!!」」
「…ったく…あいつら、兄弟揃ってガキか…」
「「可愛くていいだろ。」」
目をキラキラ輝かせてはしゃいでいる留架様と春架様を見て、境様はため息をつかれた。
そんな境様に対して、真顔でそう返事を返す亮様と空様。
「あぁ…そうですね…」
「ふふふ。」
境様が、バカップルと言ってため息をつく理由がわからなくはない。
…が、それはそれで面白い。
「俺までついてきてよかったのか?」
「うん。 留架様が、永光君も連れて来いって。」
あぁ…そうそう。
留架様が以前仰っていた通り、小内君の恋人である、畔田様もいらっしゃっている。
「おおー。」
「広い!!」
「…ほんと、ガキだな…」
「境も一緒にはしゃいでくれば?」
予約していた部屋…というか、棟に入ると、より一層目を輝かせる我が主人。
仕事の時はあんなに大人びているのに、子供らしい一面も持ち合わせていらっしゃる。
…面白い人だ。
「三神、いいのか? あんまりはしゃがせると、後々面倒だぞ。」
「ふふふ。 久しぶりの休暇ですからね。 たまにはいいんじゃないですか?」
ここ三ヶ月、みっちり働いた留架様の、自分へのご褒美。
少しでも疲れが取れてくれれば、それでいい。
「お前、優しいのな。」
「あくまでも秘書ですからね。 あまり強くは言えませんよ。」
優しくはないだろう。
留架様の秘書になってから、会社の経営のためだと言って、留架様に大量の仕事をさせていたからな。
