恋ばか
第42章 番外編~永遠の愛を~
「三つ目のプレゼントは、この九十九本のバラの意味。」
九十九本…!? そんなにあるの!?
驚いている俺を見て、面白そうに笑った亮は、「チュッ」と短くキスをし、少し顔を離した。
「留架は…心も体も全部、俺のものになるって約束してくれた。 それだけじゃなくて、人生も一緒に歩いてくれるって誓ってくれただろ?
だから、俺も留架に約束するよ。」
亮はそう言って、俺の手を取ると……結婚指輪をはめている左手の薬指に優しく…本当に優しくキスを落とした。
「留架……愛してるよ。」
「ッ……りょ…う…」
いきなり言うのはずるいだろ…こ、心の準備が…
「…お、俺も…」
「………留架…」
「……んっ。」
自分の気持ちを伝えれば、当然のように唇が重なる。
「んんッ…りょ…っ…」
なにこれ。 さっき、大勢の人の前でキスした時より、ドキドキしてるんだけど…
「ふっ…ぅ…ッ…んむっ…」
頭…ぼーっとしてきた。 気持ちいい…
「はぁ…ッ…は、ぁ……」
「………本当は、今すぐ抱きたいんだけど…すぐに食事会始まるんだよね…」
残念そうな表情を浮かべる亮。
昨日散々やったんだから、今日はやらなくてもいいじゃん!!
お互い、明日から出張だろ!!
「ところでさ、留架。」
「なに?」
「受け取ってもらえる?」
なにを?
首を傾げていると、バラを手に取った亮。
「このバラの花と、意味。」
それでも首を傾げている俺の耳元に口を寄せ、九十九本のバラの意味を教えてくれた。
「―――――――。」
顔を離し、優しく微笑んだ亮。
「亮…」
「……受け取ってくれる?」
そんなの…
「当たり前だろ!!」
俺が迷わず頷くと、亮はほっとしたような表情を浮かべ、優しいキスをしてきた。
――来年は、俺も九十九本のバラの花を贈ろうかな――
「留架、愛してる。」
「へへ。 俺も。」
――『永遠の愛』という意味と共に――
~END~