
さくらさく
第5章 4
「私、もうすぐ死んじゃうの。」
…言えた。
2人とも固まってしまった。
「さくらそんな冗談笑えないって!!」
「そうだぞ、夜桜!!ビビったし(笑)」
「ガチだから。」
「は?」
祐樹が私の状況を話してくれている。
「…だから年を越せないかも知れないんだ。」
「う、そだよね?さくらいなくなっちゃうの?」
「うん…ごめんね。奈々ちゃん。」
奈々ちゃんの目には涙がたまっている。
「祐樹いつから知ってんだ?」
「昨日の夜。」
「はぁ?理解できてんの?」
「あぁ。さくらの親とも話した。今月末には入院だとよ。」
「よく平気でいられるな。」
「平気なわけねぇだろ。…それよりもさくらだろ?」
