
さくらさく
第5章 4
…やっぱりだね。
私、皆を泣かせちゃってる。
「…思い出つくろ。」
奈々ちゃんが急に言う。
「さくらに残された時間、楽しまなきゃ。…ね、さくら。」
「奈々ちゃ…」
私も泣いた。
みんなの気持ちが、
優しさが
とても嬉しかった。
「今は文化祭の準備があるから無理だけど…終わったら皆で遊ぶ。…約束だからね」
奈々ちゃんは屋上を出た。
それに続いて、日向くんも出て行った。
がちゃり
「なんで鍵しめたの?」
「思い出作りに屋上Hでもどう?」
「…変態じゃん。」
「あれ、拒まないんだ?」
「いいじゃん…」
実はやってみたかった。
屋上。
外でするのってどんな感じなのかな。
