テキストサイズ

どらくえ3

第2章 岬の洞窟からナジミの塔へ

魔法も今の状態じゃ集中できない。

フロッガーの口がせまってくる。

―食われる!

アベルがそう思ったとき、イースが飛び込んで、フロッガーの右目に剣の切っ先を突き刺した。

「グエッ!」

フロッガーが突然の痛みにアベルを離して悲鳴をあげる。

アベルは地面に転がる。

イースがフロッガーを突き刺したまま、体当たりをして壁に押しつけた。

「このままくたばれ!」

イースは右目に突き刺した剣を渾身の力でもって、下までおろした。

「グギィヤアア!」

フロッガーが断末魔の叫びと共に二つに斬られ、床に倒れた。


「アベル、大丈夫か?」

「う~ん、食われるかと思った」

まだ横たわっている俺にイースが手をさしのべる。

「やばかったな」

「あのベロは反則だ」

俺達はそんなことを話ながら少し休んだ。

そして再び歩いて、すぐに地上への階段が現れた。

俺達は走って階段を上った。

地上に出た。


目の前には塔がそびえていた。


ナジミの塔だ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ