
どらくえ3
第4章 レーベ村
「さあ、いってみよぉか!」
ドォン!
大柄な男が銅鑼を鳴らす。
いけーっ!がんばれー!
回りの観客が声援を上げる。
俺は両手を大岩に当てて準備をした。
すぅーっ…。
息を吸い込む。
「うりゃあああああ!」
ぐんっ!と両手に岩の重さが伝わる。
びくともしない…
はずだったが、何故か俺の体から力が溢れてくる。
体が熱い。
―これならいけるっ!
俺はあきらめずに更に足を踏ん張り両手に力をこめる。
「っがああああ!」
…ズズ…ズズズ…ズザザザー!
俺の声と共に大岩が前へ進んだ。
「やった!」
「おおーっ!やるな、兄ちゃん!動いた!成功だ!」
わーっ!!
歓声が上がる。
「凄い力してるな兄ちゃん。いつかその力が役立つだろう」
大柄な男は、ご褒美の袋をリサに手渡して言った。
「さあ、今日の余興はお開きだ」
俺とリサは会場を後にして宿屋に向かって歩き出した。
「何よ、ご褒美って薬草の束じゃない!期待して損したわ」
リサがご褒美の袋を開けて愚痴っている。
「リサ、さっき何かしたろう?」
「えっ?」
「俺の力だけじゃあの大岩は動かない」
「あー、んーっと、ちょっとおまじないをね。でも岩を動かしたのはアベルの力だよ?私もあの岩を動かすなんて、びっくりしたわ」
そう言うとリサは微笑んだ。
―うーん、どこまで信じてよいのやら…まあ、いいか。
「帰ろうか」
「うん!」
俺とリサは宿に帰った。
―――
その頃、イースとムタイはすっかりヘベレケに酔っぱらっていたのだった。
ドォン!
大柄な男が銅鑼を鳴らす。
いけーっ!がんばれー!
回りの観客が声援を上げる。
俺は両手を大岩に当てて準備をした。
すぅーっ…。
息を吸い込む。
「うりゃあああああ!」
ぐんっ!と両手に岩の重さが伝わる。
びくともしない…
はずだったが、何故か俺の体から力が溢れてくる。
体が熱い。
―これならいけるっ!
俺はあきらめずに更に足を踏ん張り両手に力をこめる。
「っがああああ!」
…ズズ…ズズズ…ズザザザー!
俺の声と共に大岩が前へ進んだ。
「やった!」
「おおーっ!やるな、兄ちゃん!動いた!成功だ!」
わーっ!!
歓声が上がる。
「凄い力してるな兄ちゃん。いつかその力が役立つだろう」
大柄な男は、ご褒美の袋をリサに手渡して言った。
「さあ、今日の余興はお開きだ」
俺とリサは会場を後にして宿屋に向かって歩き出した。
「何よ、ご褒美って薬草の束じゃない!期待して損したわ」
リサがご褒美の袋を開けて愚痴っている。
「リサ、さっき何かしたろう?」
「えっ?」
「俺の力だけじゃあの大岩は動かない」
「あー、んーっと、ちょっとおまじないをね。でも岩を動かしたのはアベルの力だよ?私もあの岩を動かすなんて、びっくりしたわ」
そう言うとリサは微笑んだ。
―うーん、どこまで信じてよいのやら…まあ、いいか。
「帰ろうか」
「うん!」
俺とリサは宿に帰った。
―――
その頃、イースとムタイはすっかりヘベレケに酔っぱらっていたのだった。
