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恋心

第18章 rainbridge

長い廊下と交差する
フラッシュバック


腕や
吐息
髪を撫でる指先


思い出すと
甘い吐息が漏れた


廊下を陽射しが駆け抜けて
太一を照らしながら
影が
交わった


下を向くあたしに

真っ直ぐ前を向き
堂々とする太一


すれ違い様

彼は…あたしの
髪をつまみ
唇へ


あたしは、立ち止まり
ひがさす彼を見上げた


『みつけた…アンナ』

彼は…髪を唇にあてながら
笑いながら
甘い声で囁き
あたしを見下ろした

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