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熱くなる

いまさっきまで俺は
あの女を罵倒した。

身体が震える


コートも着ずに
玄関を出た。スリッパでペタペタと
走る
俺は、あの女に会って何を話す？
謝るのか？どんな金かわからない
あの札束を怪しいと思ったからか？
いや。俺は。。無心だった。

崩れそうに笑う
悲しそうに目を逸らす
あの女を

なんでかな。。走ってる
冷たい風を身体に感じながら
赤信号を渡り
階段を上がり下がり。
人の波をクロールする。。

マンションの入り口付近で
黒い車が停まっている
エントランスからあの女が
ヒラヒラと現れる。。

俺は
走りだし

「おい！俺、あんたの下僕でも
その腕の中に堕ちてやるよ。」

女が、俺を見て
一歩づつ近付いてくる
そして、、、、

唇をあわせたんだ。。

怪しい秘密と
共に俺は心も奪われた。


女は、悲しげに笑い

「明日の朝７時に来なさい。遅刻は厳禁よ」

右手を上げて
車へ乗り込む

甘い甘い残り香が
俺にまとわりついた。。。