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空と太陽

第2章 快晴、体育大会

―――体育大会当日


 パーンッ

 威勢よくなる
 ピストルの音

 只今 高乃宮中学校の
 体育大会プログラム3
 障害物走です

 「はぁ〜〜」

 空は障害物走の
 ラスト走者…

 「無理なんですけど〜」
 「まぁまぁ障害物走だし
  空、速いじゃん」
 「アンタが言うなよ…」

 そう、未歩は
 ものすごくはやい

 小さくて可愛いくせに
 陸上部の100m走の
 部内トップ走者。

 空は一般の速さである
 50m走も8秒だい
 ごく普通である←


 そして未歩の番
 跳び箱も華麗に跳び
 網もさささっと
 抜けていく…


 あぁ…
 小さいって 特 ←

 そう思った空であった



 そして空の番
 出だしは順調

 の、はずでした

 「う、あ…?」


 跳び箱に乗った瞬間
 横の跳び箱に乗った子に
 押される感触がした


 跳び箱の横に
 体がそれた

 そのまま地面に落ちる



 「ッ………」
 (立てない…どうしよう…痛い…)


 「大丈夫かっ!?」
 「おいっ落ちたぞ!!」

 (あぁ…
 なんか大事になってる…)


 「空、大丈夫!?」

 (未歩だ…
 可愛いー…)

 「中村!?大丈夫か!?」

 (あ、糞大空…
 大丈夫じゃねぇよ!?)


 「立てるか?」
 「…痛いです」

 (ほら、少女漫画みたいに
 かっこよく抱き上げてみなさいよ)

 「そうか…」

 そう言って大空先生は
 空を抱き上げた

 「※&%\£☆§〜!?」
 「すまんな、
  救護テントまで我慢してくれ」


 真顔で大空先生は
 空を抱き上げ
 救護テントまで運ぶ

 空は
 羞恥に耐えていた

 (確かにやれって思ったけどさ…)

 でも初日の
 職員室での
 羞恥ではない


 何故か少し嬉しい

 嫌な奴じゃないかも…



 「お前…案外…あるな」


 「なんなんですかぁぁぁぁ!!」


 (なんなのコイツ…)


 やっぱりサイテーでした



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