二十歳になれば
第5章 友達のこと
「彼はいざというとき、哲学的な言葉を振りまいて逃げるタイプの人間だと思うよ」
「そんなこと言っちゃいけないのです」
「玲菜の言葉に、彼の影響を受けたと思われる言葉が出始めたら、教えてあげる」
「どちらか、選らばないといけないですか?」
「もし影響受けたとして、教えても直らなければ私は玲菜の前から去っていくだけから。強要はしない。」
「選べないです。影響受けないようにします。それじゃ駄目ですか」
その答えが正解なんだろうな。
玲菜が一生懸命考えて出した答だから、そこは尊重してあげたい。