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二十歳になれば

第6章 居場所


父親はすぐ暴力を振るうし、母親はその仕返しを子供に向ける。


小学校の頃はよく分からないから、少しでも母親の機嫌を良くしようと走り回った。


食器を洗ったり掃除をしたり、せっせとお遣いに行ったり、今から思えば健気だったと思う。


でも、私はどちらの見方にもならなかった。


だから親にしてみれば可愛くない子だったたのだろう。


よく殴られたし、汚いものでも見るような眼で裏切り者と呼ばれて育ってきた。


お前のために、人生を犠牲にした?


だったら産むなよ。


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