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二十歳になれば

第7章 二十歳になれば

「彼のこと、まだ好きなのか?」


「好き…です」


彼が突然いなくなってからもう5ヶ月。


玲菜には酷な言い方かもしれないが、私は彼はもうここへは帰ってこないと思う。


彼にとっては偽りの自分を演じていた場所なのだから。


心の内をすべて明かして去っていったのはそういう意味だ。


『時計が動き始めるまでに、10年もかかるんですか?』


元カノを思い出に出来るまで5年?

10年?

あるいは一生?


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