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二十歳になれば

第7章 二十歳になれば


待っていてくれなんて言えるわけが無い。


好きになってくれなくていい、
友達でいて欲しい


玲菜がそう言うであろうことは容易に想像できた。


自分の心を誤魔化しながらずるずると続けていくことを恐れて、彼が逃げるように去っていったことは明白だ。


毎日のように思い出してしまう。

心の中に生き続ける恋人は永遠だ。


時計が再び動き始めたとしても、忘れられるわけが無い。


ここでのことはすべてリセットし、彼は本来の自分の居場所に戻って既に別の道を歩き始めていると思う。

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