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BL~中編・長編集~

第5章 ~愛してなんて言わない~

店長に頭を撫でられるのは好きだ。

すごく落ち着く。

「じゃあ、また明日ね。」

「はい。」

店長はしばらく僕の頭を撫でると、事務所の方に入って行った。

僕は服を着直して店を出ると、家へ足を進めた。

「あはは!! 永光ってほんと面白いよね!!!」

「そうか?」

永光?

まさか・・・・

「そうだよ。」

「ありがとうな。」

あれは・・・・高校の頃、畔田君が付き合ってた・・・

「・・っ・・・」

二人は笑い合いながらホテル街に入って行った。

「・・ぅっ・・・・」

僕は泣いているのを周りに気付かれないように走って帰った。

家に着くと、自分のベッドに潜り込んで、一晩中泣き続けた。

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