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BL~中編・長編集~

第7章 ~むかしむかしの恋物語~

伊代の言葉に、百は優しく微笑みました。

「約束だよ?」

「ああ。」

百が頷いたのを見て、伊代は嬉しそうに笑いました。

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それからしばらく経ったある日のことです。

伊代は久しぶりに百に呼ばれました。

いつものように待っていると、百がやってきました。
しかし、なんだか浮かない顔をしています。

「どうしたの?」

「・・・・」

そう声をかけても百は何も言いません。

「ねぇ、百?」

「・・・・・・う。」

「え?」

百はなにか言いましたが、声が小さくて聞き取れません。

「・・・やめよう。」

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