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以前なら、こんな姿にも心を躍らせただろう。

「なんで豊を騙した？　お前に、何もしてないだろう？」

「だって・・・・」

口ごもる翠に、イライラしてきた。

「さっさと答えろ。」

「・・・邪魔だったんだもん。」

「は？」

豊が邪魔だった？

「いっつも潤にベタベタしてさ。　絶対、僕の方が潤のこと好きなのに。」

翠は言いにくそうに口を開いた。

「あいつがいるから、潤は僕を見てくれないんだって思って・・・だから、あいつを狙ってた清水と組んだんだ。」

「・・・・」

なぜ、今までこいつの本性に気が付かなかった？

「清水は、いい金づるになりそうなあいつを狙ってたから、ちょうどいいと思って。」

翠は、俺の腕を掴んできた。

「それに、潤のためにもいいんだよ？」

「は？　俺のため？」

こいつ、何を言ってるんだ？