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BL~中編・長編集~

第9章 ~大切なもの~

「サンキュ。」

それを受け取り、ほっと息をつく。

「今日は物件見に行くのは無理だな。」

「ごめん。」

謝ると、吉村は苦笑した。

「気にすんな。 なんかあったのか?」

「・・・・」

吉村の言葉に黙り込むと、吉村はため息をついた。

「まあ、無理には聞かねぇけどさ。」

「・・・吉村。」

「ん?」

今日は・・・家に帰りたくない。

「今日・・・・泊めてくれないか?」

「別にいいけど。」

どんな顔をして帰ればいいのかわからない。

「ごめん。」

「謝んなよ。」

吉村は俺の頭を撫でると、ベンチから立ち上がった。

「じゃあ、行くか。」

「あぁ。」

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