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BL~中編・長編集~

第9章 ~大切なもの~

「うーっす。」

「はよ・・・吉村。」

次の日・・・俺は痛む腰を抑えながら、大学に登校した。

「元気ねぇなぁ・・・・そんなに頑張られたのか?」

「・・・・」

吉村の言葉になにも返せない自分が恥ずかしい。

「ははは!! 仲直りしても大変そうだな。」

「うるせぇ・・・腰に響く。」

くそ・・・・吉村め・・・いつか絶対仕返ししてやる。

「あ、そうそう。 これ、お前の荷物。」

「・・・サンキュ。」

吉村の家に置きっぱなしにしてしまった荷物を受け取る。

「あと、不動産屋には話しつけといたから。」

「悪いな。」

でも、吉村はすごくいい奴だ。

・・・・・と思う。

「そういえばさ・・・・」

「ん?」

俺はこの二日間気になっていたことを吉村に尋ねた。

「あの時、なにに気付いたんだ?」

「あの時?」

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