BL~中編・長編集~
第10章 ~番外編①~
こんにちは!!
お久しぶりだね。
僕のこと忘れてない?
大丈夫?
僕、近藤優太。
今恋人の松下海斗との交際は順調で、幸せなんだ。
でも、ちょっと悩みがあるんだよね…
「優太、次移動。」
「あ、うん。 今行く。」
海斗について教室を出る。
「ほら、早くしないと授業始まるぞ。」
「ごめんごめん。」
移動した先は視聴覚室。
歴史の授業で、ビデオを観るんだ。
「優太こっち。」
「うん。」
手招きされ、海斗の隣に腰掛ける。
「じゃあ、授業始めるぞー。」
教室の中が暗くなり、ビデオが流れ始めた。
『これにより…』
「っ!!?」
急に太ももを撫でられ、驚いて隣を見る。
「ん? どうした、優太。」
「……なんでもない。」
気のせい?
そう思い直して、再び視線をスクリーンに戻す。
「………」
「…っ!?」
今度は、確実に僕のモノを撫でてきて…
「ちょ、海斗っ!!」
「なに?」
何食わぬ顔でそう返してくる海斗。
「なに考えてるのさ!!」
「静かに。 周りに気づかれるよ?」
そう…僕の悩みはこれ。