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BL~中編・長編集~

第12章 ~こんどこそ一緒に~

「あの時言っただろ? においでハルを見つけたって。」

「・・・・」

確かに、シロが俺を助けに来てくれた時、においで俺を見つけたって言ってたよな?

でも、それが?

「シロを見つけた時、あの場にいない奴のにおいがした。」

あの場にいなかった奴?

一体、誰の・・・・

「ナオのにおいだったよ。 誰かに見つかるのが怖くて、途中で逃げたんだろ。」

「ぁ・・・・」

そういえば、あいつは最初いただけで、その後はいなかったな。

においで、シロはナオがあの場にいたことを知れたのか。

俺の方は、においとかそれどころじゃなかったからな・・・・

「ハルを襲わせたのがナオだって、最初からわかってた。 でも、俺がそれを指摘しても、ナオはそれを認めようとはしなかった。」

あいつ、本当にシロが好きだったからな。

認めたら、シロに嫌われると思ったんだろ・・・

「もう終わりだと思ったよ。

俺が知ってたナオは、こんなんじゃなかったから。

俺は、ナオのことをなにも知らなかったんだって、改めて思い知らされた。」

シロ・・・・俺が知らない間に、そんなことになってたなんて・・・

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