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BL~中編・長編集~

第12章 ~こんどこそ一緒に~

『うん。 ありがとう。』

この二人が両親でよかった。

心の底からそう思った瞬間だった。

「・・・ハル?」

「なんでもない。」

大切な人と一緒にいたいって言った。

なんて、シバに言えるか。

ましてや、シロの目の前で。

「いいから、手伝わないなら帰れよ。」

「ひどいなぁ・・・せっかく休みの日に女の子とデートする時間を割いて手伝いに来たのに・・・・」

その言葉に、シバを振り返った。

「じゃあ、女の子のところ行けば? お前いなくても平気だし。」

「ひどっ!!!」

大げさなリアクションをしているシバから目を逸らし、荷物のばらしを再開する。

「相変わらず、ハルは毒舌だね。」

「昔のあの優しさはどこへ行ったんだ・・・」

「・・・」

確かに、俺はミケよりも全然優しくないよな。

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