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BL~中編・長編集~

第13章 ~小悪魔男と平凡男子~

平凡な家庭。

平凡な容姿。

平凡な成績。

平凡な交友関係。

何もかも平凡な俺。


このまま平凡な人生を歩んで行くんだろう。


そう思っていた。

俺の人生が一変したのは・・・そう。

俺が高校二年生の時。

「悪いな、佐藤。」

「気にすんな。」

申し訳なさそうに謝って、松下海斗は恋人の近藤優太と帰って行った。

「ふぅ・・・」

いいよな・・・幸せそうで。

もうすぐ夏休みなのに、恋人の一人もいない。

「・・・・・・」

まぁ、うちの学校は男子校だからいても・・・な。

それにしても、うちのクラス・・・人気高い奴多いよな。

さっきの二人もそうだ。

松下海斗はサッカー部のエース。

近藤優太はその可愛さで絶大な人気を誇っているし・・・

「あれ? 佐藤君、まだ残ってるの?」

「ま、まぁな。」

こいつもそうだ。

幸村 慎二(ゆきむら しんじ)。

近藤と同じように、その可愛さで絶大な人気を誇っている。

本人が気づいているのかいないのかは知らないが。

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