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BL~中編・長編集~

第16章 ~Riproduzione~

「なんでっ・・・どうして、豊が・・・・」

目の前で泣いている男子に目を向ける。

「近藤・・・?」

「豊はあんなに・・・あんなに潤也のこと想ってたのに・・っ・・・」

どうして・・・どうして近藤がここに・・・

「豊が死んだのは、潤也のせいだからっ!!!」

「!!」

この光景・・・見覚えがあるぞ?

「僕、絶対に許さない!!!!」

「優太!!」

近藤はそう言って俺を突き飛ばすと、教室を飛び出して行った。

「悪い。 あいつ、瑞城が死んだことが本当にショックだったみたいでさ。」

「あぁ・・・」

松下はそう謝ると、近藤を追いかけて教室を出て行った。

「・・・・」

おや? 顔が優れませんね?

「・・・がう・・・」

それはそうですよね。 もう、彼は死んでしまっているのですから。

「わざとか?」

ふふふ。 それはどうでしょう。

「もっと早く・・・豊が生きてる時間に戻せ。」

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