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BL~中編・長編集~

第16章 ~Riproduzione~

大丈夫ですか? 一体どうしました?

「・・・準備が出来たら声をかけるんじゃなかったのか?」

そうですが・・・そんなにボロボロ泣かれていたら、心配するに決まっているでしょう?

「・・・・」

それだけのお金を稼げるくらい、彼がどれだけ好きでもない男に抱かれたか・・・あなたにはわかりますか?

清水絨史と付き合って間もない彼が・・・清水に脅されて体を弄ばれた恐怖を。

清水絨史が植物状態になっても、誰も助けてくれなくて、一人で必死に闘っていた彼の孤独を。

知らない男に触られるたびに、身体に走る虫唾を。

そして・・・

「やめてくれ・・・・」

一番信頼していたあなたに、裏切られた時の絶望感を。

「やめろっ!!!!」

「会長!? どうしました!?」

呼吸が苦しい。

「大丈夫ですか!!?」

「・・ッ・・・あぁ・・・・」

役員に見られないように、札束を隠しながら質問に答える。

「っ・・・悪い。 気分が悪いから今日は帰る。」

「大丈夫ですか? 気をつけて帰って下さいね。」

短くそう告げると、俺は生徒会室を飛び出した。

「はぁっ・・・はぁ・・・ッ・・」

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