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BL~中編・長編集~

第16章 ~Riproduzione~

「俺もしたかったから、いいんだって。」

「そう?」

一瞬ムラッとしたが、そこは我慢我慢。

豊を腕枕し、ギュッと抱きしめた。

「ん・・・・」

すると、俺の背中に腕を回し、抱きついてきた豊。

「・・・・」

ヤバい。

俺、こんなに理性切れるの早かったっけ?

「・・・・戻ってきてくれて、ありがとう。」

「え?」

豊が何か言った気がするが、考えに没頭していて聞こえなかった。

「なんでもない。」

「???」

豊は面白そうに笑ってるだけだし・・・・

・・・幸せだからいいか。


幸せそうですね。

あぁ。 おかげ様でな。

それはよかった。

隣にいる豊の頬を撫でながら、声にそう答える。

これで、私もお役御免ですね。

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