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(うわ…すごい家…)

日本にもこんな豪邸あるんだなぁ…
と思いながら屋敷を見上げる。
昔ながらの日本式の屋敷。どこか懐かしいような気がしなくもない造りだ。

俺が唖然としていると、父さんに頭を叩かれた。

「ぃてっ!!」

驚いて振り返ると、父さんは不機嫌そうに俺を睨んでいた。

「ぼーっとするな。 行くぞ。」

そう言って、屋敷の玄関まで歩いて行く。

「わかってるよ…もう…」

ぶつぶつ文句を言いながら父さんの後について行く。

そんな俺を見て父さんは何か言いたげに顔を歪めたが、無視して玄関のチャイムを鳴らした。

しばらくすると、屋敷の中から使用人と思われる着物をきた女の人が出てきた。

「はい…どちら様でしょうか？」

「本日庭の手入れの依頼を受けている三島ですが…」

父さんは先ほどまで不機嫌だったとは思えないほどの笑顔で使用人の人に挨拶をする。

それはもう別人のような笑顔で…

思わず、お前誰だよ。と、突っ込みたくなる。

使用人の人は父さんの笑顔を見ると、優しく微笑んだ。

「あぁ…お話は伺っております。」

「今から作業を始めても大丈夫ですか？」

父さんの問いに使用人の人は笑顔で頷いた。

「では、始めさせていただきます。」

「はい。 よろしくお願いします。」

父さんは一礼するとスタスタと車に戻っていく。

俺は慌てて父さんの後を追う。

この後起こる事など知るよしもなく、俺は作業を開始した━━