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BL~中編・長編集~

第18章 バラ園

「馬鹿じゃないの!? 風邪ひいてるのに外に飛び出して行くなんて!!」

「う…ごめんなさい…」

帰ったら当然の事ながら、母さんには怒られるわ熱は上がってるわで…

結局、次の日は大学休む羽目になるし…

(あ~…最悪…こんな事になったのは、全部真さんのせいだ!!)

心の中で悪態をつくも、実際嬉しいのが本音である。

そんな事を考えていると、母さんがなにやら便箋らしき物を持って部屋に入ってきた。

「なんか手紙来てるわよ。 葛城 真?さんからだけど…」

その言葉に反応して、母さんから手紙を受け取ると急いで目を通す。

『祐実へ
風邪の具合はどうかな? たぶん悪化してると思うけど… 実は私も、君の風邪がうつったようで、今布団の中で養生しているよ。 次に会える時までには、完治してるように。
たぶん結構無理をさせるからね。 覚悟しておいてよ。

ああ、そうそう…
次に会ったら呼び捨てで呼んで欲しいな。 祐実は私の恋人だからね。 君だけに特別な呼び方をして欲しいんだ。
じゃあ、また。
真』

手紙を読み終わった時、ふと思った。
なんで、真さ…真に名前を呼ばれても嫌じゃないのかと…

祐実は女みたいな名前で嫌だから、みんなには祐って呼んでもらっている。

やっぱり、好きだからなのかな…

一人で考えて、勝手に赤くなった。

(早く週末にならないかな…)

その日から毎週末が楽しみになった俺でした。



~END~

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