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BL~中編・長編集~

第3章 ~ずっと想い続けます~


その日、僕は死にました。

飛び降り自殺したんだ。
首吊りで死のうと思ったけど、お母さんの事を思い出しちゃって、ダメだった。

迷惑かけたくなかったから、あんまり人がいないところで死んだ。

だから、僕の死体が発見されたのは、僕が死んでから3日後だった。

すぐにトラに連絡が行った。

僕には身寄りがいないからね。

トラは学校もサボって、僕のところに駆けつけた。
それで、僕の姿を確認すると、泣き崩れたよ。

「どうしてだよっ・・・・」って言いながら。

僕は、本当に申し訳なくなった。

こんなに悲しませることになるなんて、思ってなかったから。

ごめんね・・・ごめん、トラ・・・

僕は、トラに謝ることしかできなかった。

「ミケッ・・・・」

トラはしばらく泣き続けた後、急に立ち上がり、部屋から出て行った。

僕は、トラがどこに行くのか見当もつかなかった。

まさか、あそこに行くなんてね・・・・



病院から出たトラは、まっすぐクロの家に向かい始めた。

止めたかった。

だって、クロには自殺したことを知られたくなかったから。

クロの重みになりたくない。

でも、僕には止める術がなかった。

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