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なんやかんやでモテる主人公

第15章 ありきたりな甘さ




「…先生っ…!」






私が玄関を飛び出して

先生を呼ぶと先生は

こっちを見てフワッと笑った。












「イルミネーション見に行こ」











私が驚いた顔で先生を見ていると

先生は作ったような、申し訳なさそうな顔をして…











「やっぱり…

いきないわ…迷惑だったかな…?」







そう言って、駅の方へ歩く

仕草を見せた。










「…待って!!」





柵を急いで開いて

先生の手を握る。







冷たい…









「先生と…見に行きたいです!

…イルミネーション」









恥ずかしくなって、

イルミネーションだけ小さく言ってしまった。










「よかった」









私は先生の手を放した。





本当は…もっと触れていたかった…




でも、先生の少し悲しそうな笑顔を

見ると…なんだか…遠い感じがして…










ねえ…



どうして…そんな顔をするのよ…







外は…寒いのに…



胸の奥がとても熱くなるような気がした。

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