
学内レンアイ【BL短編集】
第1章 広瀬理人×長原唯
『はい…』
軽く頷き更にキツく抱き締めて来る唯。
其れが何だか凄く可愛く思えてしまう。
唯はゆっくりと話出した。
『僕…先輩が委員会説明をした時に一目惚れしたんです……っどうしたら先輩に覚えて貰えるか考えて、其れで毎日図書室に通ったら覚えて貰えるんじゃないかって…』
「しかも、俺が読んだ本を読んで?」
笑いながら唯の言葉に続ける俺。
「俺さ、ハッキリ云って唯が好きなのかは分からない」
少し涙目に成った唯を俺に向かせる。
「でも今日はいつ来るのかなとか、今度は何借りてくのかなとかいつも考えてた」
優しく頭を撫で遣る。
「長原唯って名前も直ぐ覚えた、学年もクラスも全部」
顎に手を添え軽く唯の顔を持ち上げる。
「此からはもっと唯で夢中にさせて」
そう云うと俺は唯の唇に自分の唇を押し付けた。
NO,1【図書室編:完】
