テキストサイズ

↑逆転↓御斗戯世界

第10章 束の間の休息

【Side: 璃斗】

「お風呂出たよー!次どうぞー。」

「あぁ。」

お風呂から出て、用意してあった服を着ると、ウィザードの服なのかとてつもなくブカブカだった。まぁ、ここで私にぴったりの服だされても、なんでもってんだよと軽く引いていたけれど。

わ、私にキスしたぐらいだから、多分奥さんとかいないんだと思う。家にもそんな様子なかったし。あ、でもここはただの拠点だから生家の方にいけばあるのかも。

ま、どうでもいいけどね。アイツの恋愛事情なんてさ。


下のズボンも穿いてみたけど、案の定ブッカブカ。でも脱がなかったのは、何故か脳内で威王がすごい剣幕で「絶対に脱ぐな!」と言っている光景が浮かんだから。それに、恋愛ごとに関心のない私だけど、高校生にもなれば、男女の分別くらいできる。あくまでここは男の独り暮らし─フェーレースさんは飼い猫─だし、出会い頭に軽く襲ってきた相手だ。用心せねば。


「変な所いじんなよ。」

そういってウィザードは、私の横を通りすぎてお風呂場に行った。


見るな、と言われれば見たくなるのが人間。いじらなきゃいいんだし。

よし、まず二階から。私が休憩していた部屋以外に、2、3個部屋があったはずだ。そこから見ていこう。RPGみたいに、タンスに回復薬があるかも。

▽リトは タンスのなかから やくそう をみつけた!

みたいな。そうと決まれば、二階へレッツゴー!!

ストーリーメニュー

TOPTOPへ