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↑逆転↓御斗戯世界

第1章 アイアム中二病

【Side: 璃斗】

威王と分かれ、それぞれの教室に入った。私と威王はクラスは今年分かれてしまった。

まぁ、部活はほぼ毎日あるから顔を合わせない日はない。というか、登下校もずっと一緒だから嫌でも顔をあわせるんだけど。

教室の私の席は窓側で、そこからは最弱サッカー部が、下手なりに朝練をしている様子を見ることができる。あそこまで下手だと、逆に応援したくなるものだ。

そんな結構気に入っている席に座ろうと、教室の扉を閉めてそこに向かおうとしたときだった。

「りーっと!!おはう!」

「いっ!?」

すごい勢いで腰に衝撃が走った。声が聞こえた瞬間に嫌な予感はしていたけど、それを確認する前に懐をつかれた。

勢いがよすぎてそのまま後ろに尻餅をついた。かなり痛い。

「こ、のっ、痛いわ!」

「え、ごめん?愛情が籠りすぎたかな。」

「そんな愛情、溝に捨てるわ。」


ちっとも悪びれた様子もなく謝罪してくるのは、私のクラスメート、氏和 花梨(ウシワ カリン)という女の子だ。私より背が小さく、明るいブラウンの長いストレートな私とは真逆で、花梨は真っ黒なショートの癖っ毛。

わたしの数少ない友人の一人でもあるけど、毎朝のこのじゃれつきは少々困っている。なにがって、痛い。

「攻撃力12000ぐらいあったよ今の。」

「それは何が基準なの?」

「遊〇王。てかHA!NA!SE! 」

小さい頃から一人暮らしで両親がそばにいなかった私は、威王とばっかり一緒にいたから、女の子の友達は、花梨がはじめてだった。

人懐っこい性格からか、私の言動が好き、とか言ってちょっかいをだしてくるようになった。

「ねーねー、璃斗。帰りデートしよ!」

「マジ勘弁。」

「ひどぅーい!」

素っ気ない私の言葉にも、気を悪くしたようすもなく、いつものようにニコニコしてる。

そしてチャイムがなって、担任が教室に入ってきた。

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