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↑逆転↓御斗戯世界

第8章 お勉強の時間です。

【Side: 璃斗】

「御斗戯世界と現実世界[オリジンワールド]──つまりお前の世界、は全く無関係の世界じゃない。」

「世に言う、パラレルワールド的な?」

「それとはまた少し違うな。」

そう言ってウィザードは、先ほど開いた本の左上を指差して、続けて言った。

「シンデレラ、白雪姫、ラプンツェル…知ってるだろ?」

唐突に童話のタイトルを挙げてきたから、思わず眉を寄せてしまった。でも、質問の答えはイエスだから、こくりと頷く。

「この世界には、現実世界で作られた童話とか昔話の登場人物がいる。ここまで大丈夫か?」

え"…あ、うん。

「つまり、探せば赤ずきんちゃんとかアラジンとか花咲かじいさんとかがいるわけ?」

「まぁな。あ、でも花咲かす奴は先月歳で死んだな。」

思わず合掌してしまった。南無南無。

でもちょっと待ってよ…

私はあることに気づいた。中二病以外の私の長所としては、閃き力が高い、つまりは発想や発見が人より秀でている、らしい。周りがそう言ってただけで、実際はわからないけど。それに、きっとその発想力とかは、長年培ってきた中二病のおかげだと思われる。

そんな私は、少し前の出来事を思い出した。

「少し前にかぐや姫的な人物に会ったんだけど、アレ男だった。」

あの鬼殿下は今頃どうしてるだろうか。

「そういえば、アンタが変身してたジュリエッタってピンク髪の人も男だったよね。何、あの人たちおなべ?」

脳裏に浮かぶピンク髪に長身の人物。女顔ではあったけど、確かに男だった。

「まぁ、順を追って説明するからよく聞いとけよ。」

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