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【Side: ？】

ガシャン！！

「チッ…早く片付けろ、このzoquete(のろま) ！」

「す、すみません！！ただいまッ！」

手から滑り落ちたティーカップは絨毯の上に落ち、残っていた紅茶もすべて零れた。絨毯には赤い紅茶が染み、汚ならしく模様を作っていく。まるで血のよう、なんて汚ないのだろうか。

「私は湯を浴びてくる。それまでに絨毯を変えておけ。」

「sí(はい)！」

そう言って席を立つと、すかさず侍女が寄ってきて、深く礼をする。

「ラビア様、湯の香りはどうしましょうか？」

「………千年樹の花にしておけ。湯は温めにしろ。」

「sí,それと、寝台の準備をしておいても宜しいでしょうか？」

ふむ、この侍女は中々有能だな。先程の突っ立っていた男とは大違いだ。新人かどうか知らんが、突っ立っているだけなら花瓶の花の方が何倍も綺麗だ。小汚ない顔で見られていると紅茶が不味くなる。

だが、

「寝台の用意はいらん。まだ眠たくない。そんなこともわからないのか、nonstarter(役立たず)が！」

「あ、す、すいませ……！」

女が醜く顔を歪め、床に手をつき許しを請ってきた。必死に頭を下げているこの女はなんて滑稽だろう。汚ならしい。

「もういい、やめろ。」

女がその醜い顔を上げた瞬間、その女の顔を蹴り飛ばした。汚い女の崩れた化粧の後がついた。靴も新調しなくてはいけないな。

「床に手を付くな、汚れる。おい、さっさとこのinmundicia(汚物)を牢屋に入れろ。あと、新しい靴も用意しておけ。」

全くもって、穢らわしい人間め。